日頃のケアが生死を分ける — ARC'TERYX ReBIRD
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🎙 語り部の漫談「道具として扱う一着」
さて皆さん、お気に入りの一着、お持ちでございましょう。買ったときはあんなにきれいだったのに、いつのまにか、押し入れの奥でしょんぼりしている。ねえ、心当たり、ございませんか。
今日のお話は、その一着の「その後」のお話でございます。題して『日頃のケアが生死を分ける』。
ところは東京・丸の内。二〇二二年の十月、アークテリクスというブランドが、ひとつのカウンターを開きました。その名も『ReBIRD(リバード)サービスカウンター』でございます。
これがなんと、ニューヨーク、トロント、コロラド、北京に次いで、世界で五番目。海を越えた拠点が、この日本にやってきたわけでございます。
掲げる言葉は『Designed to last』。長く使えるように、という心持ち。直して、手入れして、ぐるりと巡らせる――いわゆる循環型の経済へ、という壮大な志でございます。
さて、このカウンターに持ち込まれる修理品。その八割、九割が、なんとGORE-TEXのジャケットだと申します。皆さん、よほど大事になさっているんですな。
ところがでございます。受付の四分の一から、三分の一が……『修理不可』。直したくても、直せない。ねえ、これは切のうございます。
なぜか。不適切な保管、メンテナンス不足。それによってGORE-TEXの生地が、剥がれてしまう。剥離、というやつでございます。
ここに、専任の山口泰一さんという方がいらっしゃる。この方が、しみじみとおっしゃる。『直さないという判断にならないよう、正しいメンテナンスを心掛けてほしい』と。
そしてもう一言。『洋服ではなく、道具として扱ってほしい』。……これはね、深い言葉でございますよ。飾るものではなく、ともに山へ行く相棒なんだと。
ReBIRDには三本の柱がございます。ケアと修理のReCARE、未使用ギアを回収して再び世に出すReGEAR、廃棄物を生まれ変わらせるReCUT。直す、巡らせる、よみがえらせる。
考えてみれば、山では一着の不調が、生死を分けることもある。日頃のひと手間が、いざというときに己を守る。袖を通す前に、ちょいと手入れ。それがいちばんの安全装備かもしれません。
皆さんも今夜あたり、押し入れのあの子に、声をかけてやってくださいまし。『すまなかったな』と――というお話でございました。
📋 公式の回答
アークテリクスは『Designed to last(長く使えるデザイン)』のポリシーのもと、修理とメンテナンスで循環型経済への転換を目指す。2022年10月、東京・丸の内のブランドストアに『ReBIRD(リバード)サービスカウンター』を開設。ニューヨーク、トロント、コロラド、北京に次ぐ世界5番目の拠点。持ち込まれる修理品の8〜9割はGORE-TEXジャケットだが、受付の4分の1〜3分の1は『修理不可』判定で、原因は不適切な保管やメンテナンス不足によるGORE-TEX生地の剥離。専任スタッフの山口泰一さんは『直さないという判断にならないよう、正しいメンテナンスを心掛けてほしい』『洋服ではなく道具として扱ってほしい』と強調する。ReBIRDはReCARE(ケアと修理)、ReGEAR(未使用ギア回収・再販)、ReCUT(廃棄物のアップサイクル)の3本柱。
出典:GORE-TEX 記事『日頃のケアが生死を分けることも。極限に挑むARC'TERYXがリペアを通して伝えたいこと』↗